EEGとは,脳波検査(EEG: electroencepharography,-gram)のことで,頭に電極をつけて脳の電気活動を測定する.観測対象は細胞膜の電位変化ではなく,それらによって引き起こされる細胞外イオン電流である.主として,頭皮と平行に規則正しく並んでいる錐体細胞(pyramidally cell)のシナプス後電位(EPSPとIPSPの双方)の総和を見ていることになる.(錐体細胞は主に頭皮と垂直にデンドライトとアクソンを伸ばしているがその他の細胞はランダムな方向に電流が流れると仮定すると打ち消し合うため) 大脳表面から深さ1センチ程度までの活動を見ていることになる.測定法は基準電極誘導法(電気活動の絶対値を測定)と,双極誘導法(2点間の電極の電位・位相差を測定)がある.
脳波の種類 デルタ(δ)波:0.5~4未満 Hz :新生児に優位,シータ(θ)波:4~8未満 Hz ,アルファ(α)波:8~13未満 Hz :後頭部で優位,ベータ(β)波:13~25 (18~30・40未満とする人もいる)Hz ,ガンマ(γ)波:30 Hz以上 δ・θ波を徐波(slow wave),β・γ波を速波(fast wave)という.睡眠時:浅い眠りではθ波と睡眠紡錘波異常が交互に出る.深い眠りではδ波とθ波が混ざって出る。
異常な脳波:棘波(spike wave),鋭波(sharp wave),棘徐波複合,三相波, 正常な成人からは数10μV(=10-6Volt)の振幅が得られる.
時間分解能=リアルタイム,空間分解能=悪い,備考:空腹や眠気,頭皮の汚れなどの影響を受けやすい.
MEGとは,磁気脳造影(撮影)図(MEG: Magnetoencephalogram 又は Magneto-EncephaloGraphy)のことで,通常液体ヘリウムなどの低温液体冷却された超伝導量子干渉素子(SQUID:Superconducting Quantum Interference Device)を脳の周りに配置して,超伝導状態にして脳内の電気活動に伴って発生する10-15 Tesla(fT)の微少な磁場の変化を検知する.それに基づき脳内の電流の流れを計算・予測して可視化する.
時間分解能=0.005~0.1秒程度,空間分解能=2~10mm程度,備考:液体ヘリウムはとても高価で年間2000万円くらいかかる.
CTとは,コンピュータ断層撮影(CT: Conputed Tomography)のことで,レントゲンと同じX線を人体に照射し,人体の輪切り画像を得る.備考:検査時間は15~30分位
OTとは,近赤外光トポグラフィー(NIRS-OT: Near Infra-Red Spectroscopic Optical Topography)のことで,多方向から光ファイバで近赤外線を脳内に照射し,反射して出てきた光を測定する.成人でも毛髪や頭蓋骨を通過し,25~30mm程度の灰白質や白質まで到達し反射する.酸化・還元ヘモグロビンの吸収スペクトルの違いを利用して濃度変化予測し脳内血流量を計算する. 780nmと830nmの波長を使い分けて解析する.(等吸収点は800nm近傍にある).
時間分解能=0.1~3秒程度,空間分解能=8mm以上,備考:被験者がある程度動くことが出来,装置などに閉じ込められず,騒音もない環境で検査が出来る.
PETとは,陽電子放射断層撮影(PET: Positron Emission Tomography)のことで,通常FDG(代謝されないブドウ糖類似物質 2-deoxy-fluoro-D-glucose)に半減期110分のフッ素放射性同位元素 F-18 で標識された18F-FDG を注射する.(酸素や炭素を標識したものもある.) 血流に乗って糖は脳内に運ばれ,活動した細胞に多く取り込まれる.放射性同位元素が出す陽電子が陰電子と合体・消滅し強い放射線を180度方向に2本放射する.これを脳の周りに配置した検知機で検知し,糖の取り込まれた3次元部位を可視化する.
時間分解能=100秒以上,空間分解能=5~10mm程度,備考:絶対的な血流量に比例する.病巣を浮かび上がらせる.
SPECTとは,(SPECT: Single Photon Emission Computed Tomography) のことで, PETと同じように放射性薬剤を体に投与して、その分布の断層像として撮影する核医学検査だが,PETと違い,Tc-99mやGa-68などで標識された物質を体内に投与する.
MRIとは,磁気共鳴画映像法(MRI: Magnetic Resonance Image)のことで,核磁気共鳴現象(NMR: Nuclear Magnetic Resonance) という物理現象を用いて,人体の断面図を画像化する.
fMRIとは,機能的磁気共鳴映像法(fMRI: functional Magnetic Resonance Image)のことで, BOLD contrast法(BOLD: Blood Oxygenation Level Dependent)に基づき,局所血流量の変化を測定する.。どの部位で酸素が消費されたのかをRS信号として検出する.血液中のヘモグロビンには,酸化型(oxide)と還元型(de-oxide)があり,神経細胞が活動すれば多くの酸素を消費するので,が増え酸化型が減り還元型が増えることになる.「脳酸素代謝率」とは,この比率のことで,これをMR信号として読み取る.
時間分解能=0.8~10秒程度,空間分解能=1~5mm程度,備考:相対的な血流量を可視化.1992年に原理の提案
23:15, #, By linmi
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